RPAとChatGPTを組み合わせると何ができるのか

「RPAって聞いたことはあるけど、ChatGPTと何が違うの?」「組み合わせるって、どういうこと?」——そんな疑問を持っている方、けっこう多いんじゃないかと思います。

結論から言うと、RPAとChatGPTはそれぞれ得意なことが違っていて、組み合わせることで「作業を自動でこなす力」と「内容を理解して判断する力」が一緒に手に入るイメージです。今回は、この2つを組み合わせると実際の業務がどう変わるのかを、具体的な事例を交えながら紹介していきます。

そもそもRPAとChatGPTって何が違うの?

まず、それぞれの特徴を簡単に整理しておきましょう。

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)

RPAは、パソコン上の操作を自動で繰り返してくれるツールです。「毎朝9時にシステムにログインして、売上データをExcelにコピーして保存する」といった、手順が決まっている定型作業を代わりにやってくれます。人がマウスやキーボードでやっている操作を、そのままロボットに覚えさせるイメージです。

ただし、RPAが苦手なのは「判断」や「文章の読み取り」です。「この内容はクレームか、それとも普通の問い合わせか」といった判断は、ルールだけでは対応しきれないことが多く、RPAだけでは限界があります。

ChatGPT(生成AI)

一方のChatGPTは、文章を読んで内容を理解したり、文章を生成したり、質問に答えたりするのが得意です。「この問い合わせメールに返信文を書いて」「この議事録を要約して」といった、内容の判断や文章処理を任せることができます。

ただし、ChatGPTは「システムへのログイン」「ファイルの保存」「別のソフトへのコピー&ペースト」といったパソコン操作は自分ではできません。

つまり、RPAは「手と足」、ChatGPTは「頭脳」という関係です。2つを組み合わせると、判断しながら動ける自動化の仕組みが作れます。

組み合わせるとどんなことができるの?具体例で見てみよう

①問い合わせメールの自動仕分けと返信下書き

よくある業務のひとつが、毎日届く問い合わせメールへの対応です。

  • RPAがメールボックスを定期的にチェックして、新着メールを取得する
  • ChatGPTがメールの内容を読んで「クレーム」「見積もり依頼」「一般問い合わせ」などに自動で分類する
  • 分類に応じた返信文をChatGPTが自動生成する
  • RPAが担当者別のフォルダへ振り分け、返信下書きをメールソフトにセットする

担当者がやることは、下書きを確認して送信ボタンを押すだけ。メールを1件ずつ読んで分類して返信文を考える、という手間がかなり減ります。もちろん、最終確認は人が行うことが大切です。

②Webサイトや資料からの情報収集と報告書作成

競合他社のサービス内容や価格を定期的にチェックしている会社は多いと思います。

  • RPAが指定したWebサイトを巡回して、必要な情報をスクレイピング(自動収集)する
  • 収集したデータをChatGPTが分析・要約して、比較レポートの文章を生成する
  • RPAがそのレポートをWordやGoogleドキュメントにまとめて、担当者にメールで送る

週1回手作業でやっていたリサーチ業務が、ほぼ自動で完結するイメージです。スクレイピングを行う場合は、対象サイトの利用規約や著作権に配慮することが必要なので、その点は事前に確認しておきましょう。

③受発注データの入力と確認メッセージ送信

受発注業務では、複数のシステムへの入力作業が発生することが多いですよね。

  • RPAがFAXや添付ファイルで届いた注文書を受け取り、必要な情報を抽出する
  • ChatGPTが注文内容を読み取り、数量・品番・納期などのデータを整形する
  • RPAが基幹システムや受注管理ツールへ自動で入力する
  • 入力完了後、ChatGPTが確認メッセージの文面を生成し、RPAがメールで取引先へ送信する

手入力ミスが起きやすい業務を、人の目視確認を残しながら大幅に効率化できます。

導入するときに気をつけたいこと

便利な組み合わせではありますが、いくつか注意点もあります。

  • AIの出力は必ず確認する習慣を ChatGPTが生成する文章や判断が100%正確とは限りません。特に顧客対応や金額・納期に関わる内容は、人が最終確認するフローを必ず設けましょう。
  • 個人情報・機密情報の扱いに注意 顧客情報や社外秘の情報をChatGPTに送信する場合は、利用規約やセキュリティポリシーを確認し、必要に応じてオンプレミス版や企業向けプランの利用を検討してください。
  • 小さく始めて、徐々に広げる 最初から全業務を自動化しようとすると、トラブルが起きたときの対処が大変です。まず1業務を試してみて、うまくいったら範囲を広げるのがおすすめです。

まとめ:RPAとChatGPTの組み合わせは「考えて動ける自動化」

RPAだけでは判断できなかった作業も、ChatGPTを組み合わせることで「内容を理解しながら自動で処理する」仕組みが作れます。これは、単純な繰り返し作業の自動化から一段上がった、「判断込みの業務自動化」と言ってもいいかもしれません。

毎日こなしている定型業務の中に、「手順は決まっているけど、内容によって対応が変わる」という作業はありませんか?そういった業務こそ、RPAとChatGPTの組み合わせが効果を発揮しやすいところです。

Three B Digital Labでは、業務内容をヒアリングしながら、どこにRPAやAIを活用できるかを一緒に整理しています。「うちの業務で使えるの?」と気になった方は、気軽に相談してみてください。